第3学年 | 学年通信11月号 Web version 平成27年11月26日(木)発行 |
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今年一年、どんな年にするかは、自分しだい!! 日々、「今、ここ、全力!」で楽しもう。 |
■ 受験ゲームに勝つために
受験勉強においてもっとも大事なことはなんでしょう?
1.くりかえし問題集を解いたり、いままで解いた試験を復習したりして、記憶の定着をはかること。
2.実際の入試過去問を解くこと。
などももちろんですが、もっとも大切なのは、まさしく「受験勉強」であることによって失われてしまっているあること、つまり、
3.楽しむこと
なのではないでしょうか。
「なにを甘いことを言っているんだ。受験勉強が楽しいわけないじゃないか。苦しみに打ち勝ってこそ、受験に勝てるんだ!」という意見もありそうだし、現実に多くの受験生が勉強の苦しさに向き合ってがんばっているのも確かだろうけど、いや、受験勉強にだってある種の楽しさはあるはずです。
そもそも、勉強がたのしい、と感じるのは、どういうときでしょうか。「勉強」というものがすでに楽しさとは無縁であるというなら、「なにかを学ぶこと」でもいいです。楽しいと思えるのは、いろんなことが頭のなかでつながったときではないでしょうか。
たとえば、ある本を読んでいたら、その内容が、最近気になっていたぜんぜん関係のない問題に通じることに気づいて、新しい視点にわくわくする。あるいは、あるアニメ(「ガンダム」を想定しています)について、政治的・歴史的な背景を知ることで、ひとつひとつの場面の意味が変わってきて面白さが倍増する。
学ぶということは、本来、1問1答に答えるような、機械的な作業とは違います。知ることや考えることを通じて、世界の見え方が変わる経験です。
現在の入試問題は、残念ながら、そうした有機的(いろいろなものが結びついて全体ができあがっているようす)で総合的な「知」を問う問題は少ないかもしれません。だから、「受験勉強なんて、楽しいわけない」となるのだと思います。
でも、「好きこそものの上手なれ」と、ことわざにもあるように、人間の脳みそは、興味のないものを記憶しようとは思いませんよね。逆にいえば、好きになればどんどん頭に入ってくるということです。
そして、受験勉強で、膨大な知識を脳みそにぶち込んでいると、ふと、それらがつながってくる瞬間がおとずれます。それは地味かもしれないけど、あきらかな喜びです。そんなふうにして物の見方が変わった瞬間、みなさんは一歩成長したことになるのではないでしょうか。
「今、ここ、全体!」で、勉強を(じみに)楽しむ瞬間を大切に、ぜひ、受験に勝ちましょう!
1組 |
選手宣誓 |
2組 |
3組 |
11月5日、天候に恵まれ 予定どおりスポーツ大会が行われました。 |
4組 |
5組 |
6組 |
7組 |
6組vs7組? |
生徒リレーエッセイ 「私の充実生活」
記憶に残る日々
6組 山縣 一輝
自画像
“あなたは今の生活が充実していますか?” おそらくyesと答える生徒は多いと思う。仲の良い友達とふざけあったり、たわいない話で盛り上がったり……と。
だがそんな生活は本当に充実していると言えるのだろうか。果たしてそんな日々はきちんと記憶に残っているのだろうか。分断された記憶のほんの一部が残っているのではないだろうか。
充実とは生きている実感を得ることや、記憶に残る日々を送ることであると私は考えている。
修学旅行を思い出して欲しい。過密気味のスケジュールであったにも関わらず、英国で日々何をして過ごしていたか、容易にその情景を思い浮かべることができるだろう。感情の動きを感じながら自分というものをしっかりと持ち、数日間を過ごした結果とも言える。
では私自身の高校生活は充実していたか。
答えはyes。中学では科学部に所属し、野球のことなどほとんど知らぬまま高校野球のマネージャーとなった私にとって、毎日が新たな価値観との出会いであり、とても新鮮だった。もちろん行った試合内容まで覚えている。
しかし、ただ見ていたわけではなく仕事もそれなりにしていた。(自己満足)
・気を遣う
・求められていることを常に自分で考え実行する(スキルが足りない場合は無理にでも取得する)
・どの方法が最も効率的かを考え提案する
これらは私が活動する際に心がけていたものである。どれも当たり前のことかもしれないが、当たり前のことを当たり前にできなければ充実なんて程遠いと思っていた。
そして、マネージャーという経験を通して、「記憶に残る日々」を送るためには以下のことが条件であるように感じた。
@ きちんと学校や社会の規則を守ること
A 嫌だと思うことにも挑戦すること
B アクティブであること
C 自分の意見や考えに対して正直になり、周りに流されないこと(頑固になりすぎるのも良くない)
D 嫌われる勇気を持つこと
繰り返すが、当たり前のことを当たり前にできる人ほど充実度は高くなっていくというのが私の考えだ。
みなさんにもこれらのことを意識しながら「記憶に残る」生活を営み、意味のある人生にしてもらいたいと思う。
教員リレーエッセイ
―夢を叶える人は、本気で夢に向かっていく―
都井 建一
19歳の時。東京で一人暮らしをしながら、東京・千駄ヶ谷の予備校に通っていた。荻窪で一人暮らしをしながらの予備校生活。毎朝、中央線各駅停車(総武線)に乗って千駄ヶ谷駅で降りる。駅の改札を抜けると、目の前に大きなドーム型の建物がある。バスケットボール部の生徒なら分かると思うが、それは東京体育館。東京体育館の階段を上がって、その裏手に行くと国立競技場、そしてさらにその奥には、自分が大好きだった神宮球場がある。なぜか、神宮球場の色や形が好きであった。この予備校を選んだのは、当時流れていたジェームス・ディーンのことばを引用したカッコいいCMの影響を受けたことに加え、近くに夢の神宮球場があるから。当時の私は、物ごとを深く考えることが苦手で、楽しいこと、面白いことに夢中になる人間だった。ノリや勢いで何とかなるだろう。そんな風に考えていた。多分、世の中をなめていたのだと思う。
私は小学生の頃からアナウンサーになるのが夢だった。高校時代には、大好きな神宮球場での野球中継の機会が多いニッポン放送(AMラジオ局)のアナウンサーになるという目標を掲げていた。
19歳の時、予備校でKくんという友だちができた。新潟出身のKくんも、東京で一人暮らししながら千駄ヶ谷の予備校に通っていた。Kくんの夢もまたアナウンサーであった。KくんはフジテレビかNHKのアナウンサーになるという目標を抱いていた。意気投合した私たちは、お互いの夢を語り合うようになった。Kくんはその頃から、朝のワイド番組を担当したいと言っていた。フジテレビだったら「めざましテレビ」、NHKだったら「おはよう日本」のキャスターになりたいと言っていた。私もニッポン放送のアナウンサーになって「ショウアップナイター」の実況をしたいと宣言していた。
しかし、お互いに大きな夢はあるものの勉強はボチボチ頑張る程度であった。週末には、新宿コパボールでボーリングをやり、その後、カラオケ館へ。夢を語る割には、本気で勉強をしていなかった。
そんなことを繰り返していた秋のある日。カラオケ館でKくんが言った。「僕たち夢があるんだから、その夢に向かってもっと頑張らないといけないと思う。これからは、楽しいことに流されるのを止めて、必死に努力していこうよ。お互いの夢のために」。そして、最後に1曲ずつ、お互いにエールを送る意味を込めて歌った。私はシャ乱Qの「シングルベッド」(この曲が友だちを励ます曲としてふさわしかったのか…と今となっては思う)、KくんはMr.Childrenの「星になれたら」を歌った。そして、お互いに夢に向かうことを誓った。Kくんが、それから必死に努力していたのはよく分かった。顔は荒れていたし、疲れきった様子であった。予備校のコースが違うのもあってか、それからほとんど会わなくなった。そして、当時は、携帯電話がなかったので、やがて連絡を取ることができなくなってしまった。
あれから20年が過ぎ、テレビに映るKくんの姿を見た。Kくんは、あのときの宣言通り夢を叶えたのだ。鳥肌が立った。今、Kくんは、NHKニュースのアナウンサーとなり、「おはよう日本」に出演している。朝の番組を担当したいと語っていたKくんは、あのとき強い決意で宣言し、必死に努力をし、夢を叶えたのだ。今、連絡を取るすべがなくて会うことができない。是非、会って、話を聞いてみたい。
私とKくん、「こうする!」と決意した段階で、既に違っていたように思う。あのときのKくんは本気で夢に向かおうとしていた。一方の私は、心のどこかに「アナウンサーなんて、倍率がものすごく高いし、なれないよ、きっと」という思いがあったことは否めない。その後、私は学生時代に塾の講師をしたことがきっかけで教師を目指すようになった。アナウンサーへの道を挫折したという訳ではないのだが、スタートの段階での必死さや本気度が大きく異なっていたことは確かである。さらに、努力の度合いも大きく異なっていた。
夢が叶うかどうかなど、誰にも分からない。しかし、心のどこかに「そんなの無理だよ」という思いがある段階で、自分で自分の夢を遠ざけているのではいだろうか。夢を叶えるための第一条件は、夢に向かって本気で挑んでいくことだと、テレビに映るKくんを見て強く感じる。
11・12月の行事予定 |
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編集後記 |
推薦入試まっただ中!受験生の皆さん、最後まで気を張って頑張ってください。 既に合格を勝ち取った皆さんは、これから受験する仲間を応援しながら自分の学力向上もしっかりと! インフルエンザなどにかかりやすい季節です。体調管理も含め、日頃から万全の準備をして、試験に臨んでください。
次号は、12月中旬発行予定です。 |