第1学年通信web版
と び ら
つくば秀英高等学校22期生
2017年02月08日発行
生徒エッセイ 今月のテーマ:「10年後の自分」

今月のスナップ  読書プレゼンテーション 学年発表会

2組 添野 夢生
『脳のなかの万華鏡
 「共感覚」のめくるめく世界』
8組 茂木 正義
『死刑と正義』
1組 志賀 みう
『限界の正体
 自分の見えない檻から抜け出す法』
6組 石山 裕之
『集中力』
2月4日(土)各クラスの代表者による「読書プレゼンテーション 学年発表会」が行われました。 クラス発表会で選ばれた人たちだけあって、発表の内容はもとより、立ち居振る舞いや語り方など、とても素晴らしいプレゼンでした。
3組 岡本 優
『脳のしくみが解かれば、
 英語は自然にできるようになる』
  5組 庄司 美那
『脳は美をどう感じるか
     ― アートの脳科学』
4組 水井 浩太
『理不尽な気象』
7組 和田 悠稀
『女子高生社長、経営を学ぶ』
  司会:7組 関口 音寧  伊藤 百花



理想
Kくん−2組−

  10年後の自分は恐らく、年収1000万をかせぐ美人な女性と結婚をして日々専業主夫として奥さんのことを支え、幸せな生活をすごしていることでしょう。 という話は理想的ですが、現実そううまくはいかないことでしょう。 そもそも自分が生きてきたこの16年間で1度も彼女ができたことはないし、女性とコミュニケーションをとることすら今は困難な自分が10年後に結婚しているなどふざけた話です。 恐らく10年後は、親には家を追い出され、家賃の安いアパートを借りて、彼女などできることなく、家事スキルが高いわけでもないので食べ物は近所のコンビニに頼り、 中小企業のサラリーマンとして、毎日パソコンと向きあい、サービス残業をさせられて、上司の顔色をうかがうという社畜ライフを楽しんでいると思います。 考えただけですべてが悲しくなるのは自分が悪いのでしょうか。いいや、社会が悪いのである。 子供に小さいうちから現実を見せてきて、将来の夢を楽しく語ることすらできない社会が悪いのだろう。

この前近所の小学生に「将来何になりたい」と聞いたところ「公務員」と言われた時は、本当に驚いてしまった。 今の社会は子供に夢すら見させてあげないのかと思った。小学生の自分はきっと野球選手かウルトラマンになりたかったと記憶している。 これがジェネレーションギャップというものなのでしょうか。まぁそんなことを嘆いていても何も変わらないであろう。

10年後は正直まったく予想できません。だから理想を想像して、10年後に自分の思い通りに進めるようにがんばっていくことが大切だと思います。


すごい人になる。
Nさん−5組−

10年後の私はまだ絵を描いているのだろうか。 小学4年生のときから絵を描くのが好きで趣味を通り越して体の一部みたいになっている今の私が10年たったらどうなっているのかすごく気になる。

将来の夢はすごい人になることだけど、具体的には決めていない。 この前、絵を描くアプリで全国で1位になったとき母親に「あんたはもうすごい人だよ。」と言われたけどまだこんなものじゃ気がすまない。 世界中のどの人が見ても感動するような作品がつくりたい。でも、絵で食べていくのはすごく大変だし、今やっている事を仕事にしようとは思わない。 しめきりに追われて描いていても良い作品ができる気がしない。

私は本当にすごい人になりたいから、アクリルキーホルダーや缶バッヂを売ったり今年の夏にはLINEのスタンプも出したりする予定でいる。 自分の描いた絵が形になり、たくさんの人に見てもらえるのはとてもうれしい。しかしまだ想像しているすごい人にはほど遠い。 私の夢は成人する前に叶えられるかもしれないし、おばあちゃんになっても叶えられないかもしれない。 絵を描くたびに成長していると実感するけれど、だんだんとそれが当たり前になって一年前まではすごいと思っていたことがすごくなくなっているかもしれない。 そう思うと10年後の自分の想像するのが楽しくてしかたない。10年でどれだけ成長できるのかがすごく気になるし、もしかしたら別のことをしているかもしれない。 でもきっと絵を描くことはやめはしないだろう。体の一部を捨てられるはずがない。

10年後の自分がどうなっているかはわからないけど、夢叶えられているといいなと思う。


10年後の自分
Nくん−4組−

10年後の私は、牧場を経営しているでしょう。私は、家族(牛や馬や羊など)に恵まれ、なに不自由ない生活を営んでいるでしょう。

なぜ私が、牧場をやろうと思ったのか。それは、金スマに出ている渡辺ヘルムートさんに憧れたからです。 だから10年後の自分は、牧場をやっていると思います。あと牧場だけだと生活も苦しいと思うので、チーズとバターを作っているでしょう。

でもやっぱり一番の喜びといったら、新たな命(牛や馬や羊など)が誕生することです。この喜びは、牧場をやっている人にしかわからない喜びです。

しかし、牧場を営むには、相当な努力と経験が必要です。だから私は、プロの牧場をやっているおやじに、弟子入りをすることになるでしょう。がんばれ。俺。


教員エッセイ
「10年後の自分」
 
10年後は死んでるかも
中澤 宜雄 −2組担任−

自分の10年後は、もう生きていないかもしれないので、あまり想像したくはない。ちなみに、自分の10歳年齢が上の教員は砂田先生である。 砂田先生は、現在、教頭先生として活躍なされているが、私はどうなることだろう。ちなみに、年齢が近い教員が4人ほどいるので、自分は教頭にはなっていないかな。

さて、10年後を想像しているとき、10年前はどうしていたかを、ふと考えてしまった。 私は大学院に進学し、非常勤教師を経てから常勤教師になったので、担任になったのは普通より遅かった。 そんなわけで10年前は初めて3年生の担任だったときかと思う。 先日、本校入試の補助役員としてそのときの卒業生が来てくれたのだが、もう28歳になったと聞いて驚いた (ちなみに、職業人講話の時に栄養士の講師をしてくれた卒業生もその時に担任した生徒だった)。 当時は、とても大変で忙しく、あっという間に過ぎてしまった印象だ。しかし、初めての担任クラスの生徒たちと楽しく過ごしていたような気がする。

10年後の想像と10年前の記憶をたどる中で、クラスのエッセイを読むと、感慨深い。 君たちは10年後、25・6歳。自分は、その年齡のときはどう過ごしていただろう。大学を卒業し、大学院で勉強していたころだ。 今思えば、人生で一番楽しかった頃かもしれない。なんせ、好きな数学だけを毎日勉強するのだから、つまらないときはなかった。 また、大学院生には、院生室と呼ばれる控室のような部屋がいくつかあり、そこで研究したり、遊んだりしていた。 自分がいた部屋は、8人ぐらいの大部屋だったが、同学年と1つ下の学年の大学院生しかいなかったので、毎日、遅くまで院生室にいて、他愛もない話をしたりしていた。 その後教員になったときに大学院からは足が遠のいてしまった。携帯電話も普及していない頃だったので、現在では連絡を取っていない状態だが、みんな元気でやっているのだろうか。

以上、10年というスパンで人生を考えてみて、好きなことをやっているときが、一番楽しい時なのかなと改めて認識した。 生徒諸君も好きなことを見つけて、夢中になれる人生を過ごせるようになってほしいものです。



《保護者の方へ》
■「進学EXPO」へのお誘い

先日配付のご案内、3月11日(土)、25日(土)に実施される大学説明会「進学EXPO」に、本校より無料バスが運行されます。保護者の方もぜひご参加ください。〆切2/10



2月の予定

11日(土) 建国記念の日
15日(水) 合格体験報告会(7H)
18日(土) 数検(希望者)/生徒自宅学習
22日(水) 修学旅行プレゼンテーション(7H)
25日(土) 休日/S:学習日
28日(火) 予餞会(午後)

3月の予定

1日(水) 卒業式(生徒自宅学習)
2日(木)〜6日(月) 定期考査
7日(火)・8日(水) 特編授業
9日(木)・10日(金) 短縮日課
11日(土) 進学EXPO(希望者)/生徒自宅学習
13日(月) 成績不振者保護者会
18日(土) 休日
20日(月) 春分の日
21日(火) 修了式
22日(水)〜24日(金) S・AB特別講習/追認試験
27日(月)〜28日(火) S・AB特別講習

編集後記

エッセイ「10年後の自分」、意外と、多くの人の想像は平凡なんですよね。

でも、平凡でかまいません。問題は、自分で選び取った人生か、という点です。今の人生を自分が運転している、という覚悟があれば、それでいいと思うのです。 そしてその手ごたえこそが、生きている実感につながります。

で、自分の人生を選び取るために、やるべきことは、次の2つです。

@「進路」を研究して目標を具体化!
A 目標に向けて努力する!

もちろん、自分の能力の範囲でいいのです。目標に向けて努力すること自体が生きている実感、ですよ。


(福田)